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「もしもし」
一瞬の沈黙。
「あっ、ご主人様でしょうか?」
「はい」
丁寧な口調の男性だ。
病院の事務系の人だろうか。
でも最近の警察官はとても丁寧な話し方をするし……。
「上武理先生、ですね」
「はい、そうです」
先生?
どうして僕の職業を知っているんだ?
明里さんが話したのか?
ということは、明里さんの意識はあるということか?
じゃあどうして自分で連絡してこないんだ?
スマートフォンが壊れて、そして話せるけど動けないとか?
そんなに酷い状態なのか?
じゃあ陽菜は?
一瞬にして僕の頭の中を想像ばかりが駆け巡る。
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