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「ミカエラ!」
「この…クソアマが!」
ナイフは急所に至らなかった。ボスは怒りと苦痛に顔を歪ませながらもミカエラに銃を突き付けて怒鳴った。
「銃を捨ててそこに立て!さもなければこいつを殺す!」
「わ、分ったから…」
机の陰から銃を放り投げた。
「…よし、いい子だ。立て」
立てば自分が殺されるのは分かっている。が、これ以上時間は稼げそうにない。これ以上待たせればミカエラが撃たれかねない。
観念して両手を上げ、立ち上がった。銃撃は無かった。
「最後にその無様な面を見れて良かったぜ。じゃあな」
ボスの銃口がミカエラから離れ、こちらを捉えようとした瞬間、轟音が響いた。
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