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4話 部長と若鷺源蔵
それからも部長の説明は続いた。そして話がひと段落ついたとき今まで黙って話を聞いていた源蔵協会長が口を開いた。
「くだらん」
『な?!』
俺たちは若鷺源蔵からの予想外の言葉にそろって驚愕した。
俺たちが放心していると奴は。
「何を固まっておる。儂の言ったことが聞こえんかったのか?」
「ふざけるな!」
俺はついカッとなって怒鳴ってしまった。
部長は慌てて俺を止めようとしたが俺は構わず言い続けた。
「あんたは俺たちがどんな思いでここに立っているのか分かっているのか?」
「うむ、分かっておる。その上でくだらんと言ったのだ」
その態度に俺はもう我を忘れていた。
「貴様!お前はッ「思い上がるな小僧」
「…ッ!!」
俺はたったその一言だけで何も言えなくなってしまった。
それどころか奴からでる覇気に俺は怖気づいてしまった。
「お前は何も分かっておらんようだな」
「なんだと!」 「ふっ、違うだろう」
ドン!
そう言いながら奴は肘を机に置いた。
「この業界でのルールは話あいじゃぁね。これだ」
「は?」
俺は奴の言っている意味が分からず変な声を出してしまった。
だが俺は奴の肘を机についているのを見て理解した。
そう、これとは『腕相撲』とことだ。
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