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黒柴・白柴
犬くんくんの旅
~黒柴・白柴~
この日記は、とんだ犬好きさんがゆきずりのお犬とあんなことやこんなことで萌え上がる交流を繰り返し愛を知っていく成長譚である。
地元のスーパーから出た途端。赤いリードを持ったおじさまと遭遇してしまうのです。
「あーっ! 黒柴!」
地面の匂いを丹念にかいでいるのは紛れもなく黒い柴犬なのです。
これには萌えを持って礼を尽くさなければ失礼に値するのです。
速攻で近寄って「かわいい~」の弓矢を放ちまくりながら。
「すみません。撫でてもいいですか?」
息荒くたずねるけれど、決して私は不審者ではないのです。
しかしながら。
「あ~、ダメなんですよこの子」
飼い主さんの最初の「あ~」が柴犬ならではの近寄ったらガブッを表しておりました。
「あ~、残念」
これにはとんだ犬好きさんも残念がるしかありません。
お犬を撫でるにあたって、許可を得るのは礼儀が一番ですが、人が苦手な子もいるわけで、いきなりにじり寄る見知らぬ犬好きさんに対して〈なんだワレェ~、誰の許可得てワシに触ろうとしとんのや~〉と言われることもありますから、いきなり手をだすのはいけません。
〈ワタシの話をしていましたか?〉
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