お買い物★

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お買い物★

「ローズ!」 町を歩いてると、摩初に会った。 「あ、マッチー。」 摩初という字は、<マチュ>と読むので、みんなは彼女のことを「マチュ」をくずして「マッチー」と呼んでいる。 「マチュ」なんだかおしゃれで私があこがれてる名前だ。 ちなみに「ちゅ」は日本語読みではない。 「買い物?」 「うん、まーね。冷蔵庫の中身、ほとんど残ってなくって。マッチーは?」 「夏花師匠に頼まれて、服を買いに行くの。ほら、夏花師匠って農業の女神だから野菜や果物はいくらでもつくれるんだけど、服のほうはさっぱりで……。」 夏花という字も、ちょっと難しいだろう。 <みかん>と読む。 摩初の師匠だ。 「いいよねえ、夏花さんは優しくて。うちの師匠なんてすっごい厳しいのよ。教え方もわけわかんないし。」 「ローズの師匠ってことは、守成さん?」 これもやっぱり難しいよね。 「しゅのせい」だ。 違う読み方をすると、「かみなり」になる。 疑うなら、「かみ」って打って変換してみて。 (たぶん)「守」って漢字がでてくるから。 あと、「なり」って打って変換すると、十中八九「成」の漢字がでてくる。 「ローズは、今日の夕食どうするの?」 「うーん……。」 「実は夏花師匠が、育てた野菜の余ったのをくれたの。今持ってるから、あげる。」 「えーっ、ほんとに!?ありがとう!買い物の手間がはぶけたわ。じゃあ今夜は野菜料理ね。」 ほんと、摩初って優しい。 「じゃ、お礼に買い物につきあうね。」 「ええっ、いいわよ。なんだか悪いし……。」 「いいの、いいの。買い物しなくてすんで、ひまになったし。」 「本当?じゃあ……ありがとう。お願いするね。」 「うん、オッケー。」 というわけで、私たちは二人して服屋さんに出かけた。
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