源三郎江戸日記(弟三部)

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飛脚問屋で、路銀を融通してくれますと言うので、これは助かる、帰りましたら清算しますと言うと、儲けさせて貰っていますので、気になさりますなと言ったのです、玄海屋に顔を出、 すと、 準備は出来ています、印西の桜は8分咲きだそうです、着くころには満開でしょうと言うので、お勝つ達はと聞くと、ハイ女将も含めて行くそうですというので、そうか、それでは深川、 八幡にお参りしてくるよと店を出て向かったのです、お参りして茶店でくずきりを頼んで食べていると、三蔵がご家老と声をかけるので、おう、見回りかと言うと、ハイ、明日から旅、 にでなさるとか、 何かあったら飛脚便で文を届けますと言うので、宜しく頼むと言うと、書付を渡して、これに街道筋の盗人が書いてあります、何かの役に立つかもしれませんと言うので受け取りめくり、 随分いるのじあなと言うと、盗人世にはびこると言う事です、凶悪な奴はそんなに多くはありませんと言ったのです、それにもう一つ玄海屋を出られたとき声をかけようとしましたが、 ご家老の後をつけている者がいまして、 やめたのですが、ここでご家老に声をかけたら立ち去りました、下つ引きが後をつけていますと言うと、ほう、全然気づかなかったがと言うと、そうですか、玄海屋を離れたところから、     
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