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妖精たちの集う場所
水の妖精四大精霊ウンディーネに、風の妖精四大精霊シルフ。火の妖精四大精霊サラマンダー、土の妖精四大精霊ノーム。手先が器用で弓や魔術が得意なエルフ。体か大きく手に棍棒を持っているオーガに、凶暴で食事と戦闘を好むが、日の光には弱いオーク、妖精たちの王であり、月の光と夢を司るオベロンたちが都から遠く離れた森の前に続々と集まっていく。
森の前には一人の少女が立っていた。
黒いレースの多いミニドレスを着て、金に縁取られたリボンをヘアゴムの代わりに髪を結って、持ち手の部分に金に縁取られた黒いリボンがついた赤い日傘兼雨傘を、手に持っていた。
「お帰り」
小さな声で少女が言うと、妖精たちがすーっと寄っていった。
『エルーガ!都で貴方のこと噂してたわよ!』
ウンディーネが高い音でキーキーと騒ぎ立てた。
「耳痛いから、騒がないで。後でどんな噂か聞くから」
エルーガと呼ばれた物静かなそうな少女は、ウンディーネの頬を人差し指で撫でた。
『エルーガ・・・・・・飯』
オークが月光から逃げるように、エルーガの手の中に隠れると、唸りながら訴えた。
「こっちおいで」
エルーガはミニドレスに掴まっている妖精たちを、手の中に妖精たちを移動させると森の中に入っていった。
その様子を一人の男が見ていた。
「四大精霊があの女について行っているのか」
男は夜の闇に溶け込んでいった。
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