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ティーパックをカップから取り出し、パイを並べた皿と一緒にトレイに並べる。トレイを持ち上げ、ルナの方へと運んだ。ルナは座椅子に寄りかかり、膝を立て、その膝の上にスマートフォンを置いていた。私が戻ってきたのに気づくと、にこっと笑って「おかえり」と言った。
「はい、ただいま。パイ、半分ずつ切っといた」
「おっ、気が利くじゃーん。さっそく食べよ」
「食べるのはいいけど、手を洗ってきてよ」
「はいはーい」
ルナはスマートフォンを放り出して、ぴょんと跳ねるようにして立ち上がる。そのままキッチンに走っていった。
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