報告

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後日、智和は亮太がいる事務室へ足を運んだ。 「お、いらっしゃい。なにか成果はあった?」 亮太は椅子の上でクルクル回りながら聞く。 「お前が睨んだ通り、早見さんが犯人だったよ」 智和は亮太の隣に腰掛けた。 「おっ、じゃああの白いのとかわかったわけ?」 亮太は回るのをやめると、前のめりになって聞く。 「わかったけど、秘密。でももう備品がなくなることはないから。それじゃ」 智和がそう言って立ち上がると、亮太は不満を口にする。しかし智和は聞こえないふりをして事務室から出た。 「あっ……」 ちょうど通りかかった早見さんは智和を見ると頬を染めた。 「やぁ、早見さん。走り書きは読んでくれたかな?」 「はい、読みました。あの、よかったらこれ受け取ってください。私の連絡先です。連絡取れた方が、都合がいいかと……」 早見さんはモジモジしながら言う。 「ありがとう、あとで登録してショートメール送るよ」 「はい、待ってます」 早見さんは目を輝かせる。 「うん、じゃあまた」 「はい」 早見さんは嬉しそうに返事をすると、小走りでその場を後にした。 「亮太も呼ぶのは、いつ頃にしようかな」 智和は彼女が駆けていった廊下を見ながら、楽しそうに呟いた。
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