黒色

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黒色

「いいわよ、上等じゃない!」 女は勢いよく黒色の扉を開いた。 すると、部屋の中は真っ暗で何も見えなかった。 「え?何? 何も見えないじゃない」 恐る恐る部屋に入ると、開けた扉は閉まり開かなくなった。 「ちょ、ちょっと! え?え?」 暗闇に恐怖心が膨れ上がり、心臓の鼓動が早まる。 その音が耳でも聞こえてきそうになると、突然パッと部屋に明かりがついた。 『第二関門突破、おめでとう。』 突然ついた明かりに目が眩んでいる女。 次第に慣れる目には、同じような真っ白い部屋が広がっているのが見えてきた。 そして、部屋にはまた二つの扉が。 一つは「上」と書かれた扉、もう一つは「下」と書かれた扉。 『さて、では次の、、、』 「待ちなさいよ! 何がおめでとうよ! あんたが言っていることがもし本当なら、私は計二回もあんたに殺されかけてるんでしょ!? 簡単におめでとうなんて言葉で片付けてんじゃないわよ!」 『おや、私の言葉がおきに召さなかったようで。 でも、ようやく分かってきてくれたようで嬉しいです。 そう、あなたは一つ目、二つ目の扉の選択によっては、今ここにいないわけですから』 エンドの声は、軽やかでありながら、どこか冷たさを感じる。 『それでは改めて。 さぁ、次の扉を開けてください』 「あんたは悪魔なの? 人の生き死にをまるで楽しんでる」 『ふふふ。 そうですね、悪魔かは知りませんが楽しんでいるという点は間違いはないですよ。 なにせ、DOAは言ったようにゲームですから』 不敵な笑い声の正体エンドとは一体誰なのか。 それは分からないが、こんなふざけたゲームに早く終止符を打ってやると、女は生き残ることを決意しまた選択をするのであった。 ※「上」or「下」を選び、それぞれのタイトルへ。
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