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ミヤビくんは俺のことどう思ってるんやろ。嫌われてることはもうなくなったと思う。今はたぶん、好きでも嫌いでもない感じかな。そこから好きになってもらうには、どうしたらええんやろ。
その夜、ついに俺はミヤビくんをオカズにヌいてしまった。頭の中で、自分勝手にいいように抱いてしまった。罪悪感半端ない。でもそれがいい……
ミヤビくんは脱いだらどんな体してるんやろ。
ミヤビくんはどんなふうにエッチするんやろ。
ミヤビくんはあの時、どんな声出すんやろ。
ミヤビくんはどこが弱いんやろ。
ミヤビくんはどんな相手と……
俺じゃ、あかんのかな。
「はぁ~これきっといけるよな!きっと悲しい恋の結末ばかりに行き着く俺へ、神様がプレゼントしてくれたんやでこの出会いは!」
「……そうですか」
いつものカウンターバーで調子づいて浮かれる俺の隣で呆れているのは、親友?悪友?のハル。ハルとはSNSで発足したゲイサークルで二年ほど前に出会い、妙に馬が合って、最近では月一回ぐらいこうやって二人で飲んだりする仲になった。あ、でも互いに恋愛感情は一切ない。だってハルはどっちかというとイケメン、男前といった風貌で、俺の好みである華奢で可愛い守ってあげたくなるようなタイプとはかけ離れてるから。んでそれ以前に、どっちもタチだし。
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