【サンプル】課長代理

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【サンプル】課長代理

いやだ。いやなんだ。ほんとはもっと一緒にいたい。もっと近づきたい。 「はあ、また……」  ミヤビくんが見えなくなるまで、俺はそこから動かず見送った。  はあああああああああああああ好き! もう言ってしまいたくてたまらない! でもまだ時期尚早なのはいくらなんでもわかる。今言ったところで撃沈するのは目に見えてる。 というかそもそも、ミヤビくんは男、いけるのか?その高い高い壁を越えなければ、どうすることもできない。俺フィルターで見ると完全にネコな感じやけど。  それからも、ミヤビくんに会うために、ミヤビくんに忘れられないために、俺は週に1回はカフェでランチをとるようにした。その甲斐あってミヤビくんの方も徐々に警戒が解かれてきたように思う。たまに互いの仕事が終わってから、一杯行くようにもなった。  順調なんちゃう?これ、いけるんちゃう? 映画はとても好きみたい。最初に誘ったの映画にしてよかった。でも長らく劇場に足を運んでなかったみたい。てことはやっぱり今フリーなんかな?いや待てよ、単に相手が映画嫌いなだけかもしれんしな。 この日は次にまた映画に行く約束と、下の名前で呼べという無茶ブリ要請をして、店を後にした。     
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