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アヤは目を逸らすことも許されず、そんなリョウの一部始終を強制的に見せつけられていた。相手の男がやたらと優しいのがまた気にくわない。無理やり手荒に犯すような奴なら、きっと周りや後のことなど考えず張り倒していただろう。
それに応えるように、リョウのあまり嫌がっていない様子もなんだか腹立たしかった。アヤは媚薬入りのローションを塗られているのを知らないので、当然というか無理もない。
優しい男と気持ちよく睦み合うリョウをただ覗いているだけの出歯亀のような気持ちになってきた。
それに。
あんなにいやらしいリョウ、アヤでも知らない。
恋人の乱れる様を客観的に見る機会がある人はなかなかいないだろうが、アヤは今それを目にしているのだ。それも、自分としたどんな時より乱れている。辛くて悲しく、また腹立たしい気持ちはもちろんのこと、別の妙な感情が生まれてきてしまう。こんな時に非常に不謹慎ながら、アヤの下半身はじわじわと反応し始めていた。
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