Sleep in the cold(死別)

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Sleep in the cold(死別)

「ただいま」 仕事から帰ったのは23時。 やっぱり今夜も遅くなってしまった。 せっかくリョウが来てるのに。  おかえり、と小さな声が聞こえたような、聞こえなかったような。  朝出た時とはすっかり別の部屋になったような、綺麗に片付いたリビングへ行くと、ソファの上で膝を抱えているリョウがいた。赤をベースにしたタータンチェックの大きめのパジャマに身を包んで、マグカップを両手で持っている。 「ただいま、どうかした?」 ひょいとアヤが顔を覗き込むと、 「あ、おかえり…」  見上げる大きめの瞳は潤み、頬は紅潮している。 そして、アルコール臭。 「何飲んでるの」  カップに鼻を近づけると、梅酒の良い香り。 お湯割りにして飲んでいるようだ。 「ひとり酒?待っててくれれば良かったのに」 「あ、うん、ごめん。ちょっと、寒くて」
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