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「あっ……!や、やだっ……!」
廻がいやいやと首を横に振って懇願するが、花喰い鬼は止める様子が無い。鋭い爪で廻の寝間着を乱雑に切り裂いていくと、廻の色白の細くて華奢な裸体が浮かび上がる。
「綺麗だ」
目を細めて満足そうに花喰い鬼は薄く笑う。目の前にいるのは鬼ではあるが、端正な顔立ちの男性に、自分の裸体をまじまじと見られた事に対して、廻は羞恥心が沸き上がり顔を真っ赤に染まらせる。
「やっ……み、見ないで……ください……っ」
「……その反応、俺好みでますます好ましいな」
廻は弱弱しい声で瑠璃色の瞳を滲ませながら、ふるふると首を横に振る。その廻の行為が、ただ煽るだけとも知らない。花喰い鬼は情欲に満ちた声音で、廻の耳元で囁くと、べろりと舐め上げた。
「ひゃ、ぅ!」
舐め上げられた箇所が性感を煽られてしまい、廻は嬌声をあげてしまう。花喰い鬼は、廻の耳をべろりと舐め上げてから、白く細い首筋に顔を埋めた。分厚い紅い舌で、廻の首を舐めていく度に、廻は性感を煽られて甘ったるい声が漏れてしまう。そうして、花喰い鬼は廻の首筋に鋭い歯を立てると、かぷりと噛んだ。
「痛っ……!」
廻の潤んだ瑠璃色の瞳からは、白薔薇の花びらが零れ落ちて、廻の細い首からは、紅い血が赤薔薇の花びらに変わり零れ落ちた。血を啜るかの様に、赤薔薇の花びらを食べる様にしながら、花喰い鬼は廻の細い首筋にたくさんの噛み痕を残していく。廻は噛まれて痛いはずなのに、身体は快楽の刺激を拾ってしまい気持ち良さを感じてびくんと跳ねる。痛みが快楽に変換されてしまい、廻は大いに喘いだ。布団の上には、白薔薇の花びらと赤薔薇の花びらが鮮やかに舞った。
「美味いな。……食い殺したいぐらいだ」
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