エピローグ

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『ピンポーン』 お父さん、お母さんとリビングでお茶をしていたところで、年季が入って少し音の小さなチャイムが鳴った。 「創くんじゃない?」 お母さんが嬉しそうに言う。 「出てくるね」 彼に会うのは3週間ぶりなので、待ちきれずインターホンの画面も見ずに玄関に急ぐ。 今日、私は電車で行くからいいよと言ったのに、「迎えに行く」となぜか頑なに譲ってくれなかったのだ。 お母さんが玄関掃除で履く健康サンダルを履き、鍵を開け、玄関扉を押して開けた。 「…………えっ」 突然目の前にワサッと現れたのは、向日葵、ラベンダー、かすみ草……の大きな花束。 反射でそれを受け取ると、目の前にはスーツに身を包んだ創さんが、優しい顔をして立っていた。
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