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プロローグ
“雨降って、地固まる”
雨で固まってしまった土は、もうふわふわの柔らかな土には戻れないのかな?
神様とか、王子様とか、騎士とか、そのどれに当てはまったのか分からないけれど、あの時の私を助けてくれた彼は、私のすべてになった。
たとえ彼が少しずつ変わっていっても、枕が涙で濡れる日が増えていったとしても、私はずっとずっと彼が大好き。
そう、思っていたのに。
あなたはまるで春一番の爽やかな風のように。
もとい、まるで極寒の雪山の凍てつく風のように、私に新しい世界を運んできた。
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