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美穂と別れた後、俺は一人家路に着いていた。
だが、一人になれば思いは惑い、自らの異変を問わずにはいられなかった。
「俺は…一体…」
「悩んでいるようだな…呼道 勇騎」
不意にかけられた声は、前方から歩いてくる黒衣の男のモノだった。
その出で立ち、声色、そして俺を知っている…。
「組織の人間か…!」
「ふむ、察しが良いな…私はキング。フユキはどうだか知らんが、いずれお前は我々の大きな障害となる…潰させてもらうぞ」
『ウルティマ!』
ヤツが取り出したのはジュエルではなく、タケルが持っていた眼魂に酷似していた。
その力が目覚め、ヤツは白い魔物…いや、眼魔へと姿を変えた直後に姿を消す。
「ったく…タイミングが良いんだか悪いんだか…試させてもらうぜ?」
『チェーンジッ!ゴースト!ムサシ魂!』
使ったのはタケルから借り受けた眼魂が変化したジュエル。
ベルトからはパーカーをまとった…というかパーカーそのものなゴーストが現れ、俺に被さる。
『決闘!ズバッと超剣豪!』
二振りの刀を構え、俺は意を決して叫ぶ。
「さぁ…命!燃やすぜ!」
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