押し付け合いのレコノイター

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押し付け合いのレコノイター

「もう一度ティベッツの所をやりたいんだが」  おもむろにジャンが切り出した。一同が一瞬、黙り込む。  レイ=ティベッツ……ウィルマはその名前を聞いて思わず姿勢を正した。ジャンとエタンダールの病院を閉鎖に追いやった張本人だからだ。 「ティベッツか……」  エタンダールが吐き捨てるように呟いた。自分の両親を死に追いやった人間には、特別な思いがあるのだろう。 「あいつの強欲ぶりは、またエスカレートしている。RAGを牛耳って、国の重要な事は独断で決定して好き放題だ。しかし、表に出る面倒なことは、実質の大統領に行わせて、己に火の粉が降りかかる事はしない」  ジャンは険しい表情だ。彼は付け加える。 「あと、前にあったルクレール園の放火事件、red sun highschool高校の薬物死事件の黒幕はフェルミューレン高校に通うティベッツの姪だった。あの一族は、あらゆる分野でやりたい放題だ。誰も逆らえない」 「フェルミューレン高校って、もしかして」  ウィルマの言葉にジャンは険しい顔で頷いた。 「ああ、お前の友人を自殺に追い込んだ首謀者もティベッツの姪だった。他のクラスメイトに執拗にいじめを行うよう指示していたようだ」 「あたし、絶対に許せない」  ウィルマは唇を噛みしめる。 「でも、今度こそは慎重にしないとね」  グロスターも厳しい表情だ。
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