2人が本棚に入れています
本棚に追加
そこから今日のような関係になるまで、特に時間はかからなかった。
私達が会うのは、どちらか又は双方が、上手くいかない時。
原因は、私。
先に手を出してしまったのは、私。
だから、現状に不満を付けることなんてできない。
だって、始めたのは私だから。
「菜花。」
彼は私に、触れる程度のキスをする。
足を持ち上げられて。
ゴムをつけた、彼のをあてがわれる。
指で慣らさないのも、彼の性癖。
生憎私も、彼が初めての相手じゃないから、血が出ちゃうとか可愛い反応はできない。
「っつ.....。」
「力抜いて....。」
そう言って彼は、私の唇にキスをする。
ぬるっと舌が入って来る感覚に、私の身体は自然と反る。
その一瞬の隙で、彼はぐっと自身を奥まで押し込んだ。
「っ、いたい..? 」
腰を前後に少しずつ動かしながら聴いてくる彼。
痛いだけだったはずのそこは、彼の動きに合わせて、じんわりと快感を覚えていく。
「いたく、ないっ、けど....っ」
「なら、よかった..っ..。」
彼の綺麗な顔は、紅く艶っぽく変化する。
荒い息を纏ったその顔が、世界で1番綺麗。
ずんっ、ずんっ、と、ナカを突かれて。幸か不幸か、すっかり好きな所を知られてしまってるから。
頭が真っ白になる。
心地いい白。
「んっ、やっ、」
「嫌じゃ、ない、だろ..っ..」
「うんっ....」
嫌じゃない。のが、嫌。本当は。
「まって、はげしく、ないっ、..? 」
「ん、しかたない、だろ、....っう、」
「んんんんっ! 」
ずぶっと、一際大きな感覚がして。
奥にあたって。
ぞくぞくと、快感がおしよせる。
甘い。
最初のコメントを投稿しよう!