第1話

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告白から今日で1週間。 未だ返事は来ていない。 もう忘れちゃったかな…。 不安が頭の中をグルグル回る。 どうしても聞きたい。 けど聞く勇気が出ない。 前の気力はどうしたと思うほど、今の日葵に力はない。 ピンポーン。 夏芽家のインターホンの音が鳴った。 奈緒かな? 日葵は一瞬そう思う。 しかしドアの前に立っていたのは一樹だった。 一樹は私服で立っている。 確か今日は火曜日。 平日だから学校はあるはずだ。 日葵「お、おはよう…。なんで私服なの?」 一樹「今日休むから」 日葵「なんで?用事?」 すると一樹は首を横に振り、日葵の目の前に来た。 一樹「着替えろ」 日葵「え?」 私は今制服を着ている。 着替えるって…何に? 疑問をいだく日葵に一樹はため息をつき「早くしろ」と日葵を家に押し込んだ。 日葵「えっ、ちょっ、何に着替えんの?!」 一樹「私服だ」 日葵「はぁ~?」 一樹「早く。リビングで待っていいか?」 あきれた顔で首を縦に振った。 謎の疑問をいだきまくりながらも自分の部屋で1番お気に入りの服に着替えた。 リビングにいる一樹はモアンモアンと不安が頭に浮かんでいた。 一樹がしようとしていた事、それは。 日葵とデートする事だった。 自然な流れで遊園地に連れて行こうとしていた。 親は今日2人共出張でいない。 金はばあちゃんがくれた。 なんとしても成功してみせる! すると、タッタッタっと階段を降りてくる音がした。 ガチャッとリビングのドアが開き、日葵がリビングに入って来た。 エメラルド色のカーディガンにピンク色のワンピースだった。 その姿に一樹は見惚れていた。 日葵は少し首をかしげて一樹に話しかけた。 日葵「一樹?」 一樹はハッとなって答えた。 一樹「に…似合ってる」 顔を真っ赤に染めて一樹は言った。 そういえば忘れてた。 一樹の返事を聞きたい。 でも、「返事教えて」って言う勇気が出ない。 どうしよう。 でも聞くしかない…よね。 日葵「…っ」 言葉が詰まって出てこない。 これじゃダメ。 勇気をふり絞らなきゃ。 日葵ギュッとこぶしをにぎりしめた。 爪が手のひらに食い込む。 日葵「い…一樹っっ!!」 一樹「な、なんだよ」 日葵「……返事…聞かせて…」
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