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ー朝8時ー
ピンポーンと海堂家のチャイムが鳴った。
ガチャリとドアを開け、顔を出したのは奈緒だ。
家の前に立っていたのは日葵だけだった。
奈緒「あ。日葵。蒼と一樹は?」
日葵「まだ来てない」
奈緒「そう。ちょっと待ってね」
そう言うと、奈緒はドアをガチャリと閉めた。
日葵(正直一樹と会わない方が良いんだけどね!!!)
言い忘れてましたが、一樹と蒼は顔が良いのでモテます。
蒼に関しては性格も良いけど、一樹は!
一樹は外見だけで得してんの!!
良い?が、い、け、ん、だ、け!!!!
するとひょこっと一樹が現れた。
一樹「よっ!」
日葵「いいいいいいいい、一樹!!!」
一樹「?」
日葵(びっっっくりしたぁぁぁ!!!急に出て来ないでよぉ~!!)
日葵は心臓をバクバクさせながら思った。
蒼「おはよう日葵。昨日橋本達にボール当てられたって一樹から聞いたんだけど大丈夫?」
日葵「あ、う、うん!大丈夫!」
日葵(なんだろう…蒼にはドキドキしない)
すると、ガチャッと奈緒が顔を出した。
奈緒「お待たせ~!」
日葵「奈緒!ちょっと相談!」
そう言うと日葵は奈緒を引っ張ってスタスタ歩いて行ってしまった。
一樹「……は?」
蒼「きっと女子の話だよ。俺らは俺らで行こ」
2人は学校方向に歩いた。
奈緒「ちょっ、ひ、日葵?!」
日葵は無言で歩き続けた。
奈緒「日葵!!!!」
奈緒は日葵に怒鳴った!
日葵「うぉぁっ!ごめん。必死に歩いてたからね
奈緒「もういいけど…それより相談て何?」
日葵「あー…な、なんとなく一樹と居たくなかったからとっさに行ってしまって…」
奈緒「? なんで?いつも一樹と一緒にいるじゃん」
日葵は少し下を向いた。
奈緒「もしかして、一樹の事好き?」
びっくりして日葵は顔を上げた。
日葵「は、はぁ?!そんな事あるわけない!!私が一樹の事好きなんてありえないっ!!」
奈緒はあまりの反発に驚いた。
奈緒「めっちゃ否定するじゃん」
日葵「だってイヤだもん。ずっと一緒に居た人と恋人同士になるなんて」
日葵は出そうになった涙を引っ込めた。
日葵「そんな事より行こっっ!遅刻しちゃうっっ!!」
奈緒(やっぱり好きなのかな…。蒼…そう言えば日葵の事好きだったよね?片思いか…)
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