第1話

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そう思いながら奈緒は空を見上げた。 キーンコーンカーンコーン。 学校のチャイムが鳴り響く。 その中日葵は1人通学路を歩いていた。 日葵「私部活入らないつもりだからなー」 空を見上げ、日葵は独り言をつぶやいた。 日葵(奈緒は部活入るし見に行っちゃったし、蒼は生徒会に入るって言ってたし、一樹とは会いたくないし!!(泣)) すると、後ろからコンコンと頭を突かれた。 日葵「…? い、一樹?!」 逃げようとした日葵の手を一樹は引き止めた。 グイッ! 日葵「?!」 一樹「お前朝から変だぞ?」 日葵「へ、変じゃないもんっ!」 日葵はそっぽを向いた。 その顔を一樹は右手でグッと自分の方へ向けた。 一樹「悩んでる事あるなら言えよっっ!」 そう言うと一樹はパッと手を離した。 一樹が去って行こうとした時に、日葵は一樹の手を掴んだ。 日葵「い…一緒に帰らない?」 一樹「…別にいいけど」 重かった胸が、日葵は少し軽くなったように感じた。 自分にはまだ告白は無理だ日葵はそう感じた。 だけどさっきの一言で日葵は一歩を踏み出した。 日葵(無理だって分かっててももう逆に無理だよ……あの人を…一樹を好きになるななんて) 日葵は一樹の隣で「ふふっ…」と笑った。 日葵(好きだよ……一樹)
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