それでも俺は愛されたくて

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《勇気今日暇?》 「…多分。一時半以降なら…」 《ん。じゃあテキトーにそっち行くわ。親は?》 「あー…いないけど…」 《りょーかい。ついたら連絡する》 「おー」 ピッ バレてないつもりなのか 分かっていて続けているのか あいつに他に彼女がいることは知ってる そりゃ俺は 好きとか嫌いとか 付き合うとか そういう恋愛はよくわかんない ドキドキして 楽しくて 嬉しいものが恋なら これはきっと 恋じゃない ピンポーン 「…はい」 〔あけろー〕 「んー」 ガチャ 「久しぶり。勇気」 「久しぶり…」 「反応薄いな。久しぶりに恋人に会ったのに嬉しくないのかよ」 「…」 真実は残酷だというのなら 優しさは嘘だ それでも俺はその嘘に 飲み込まれてしまう 「…嬉しいよ。早く…シよ」 それはきっと 「…積極的じゃん。珍しいこともあるんだな」 「そうか…?」 「まぁいいけど…ベッド行こうぜ」 愛されたいからだ
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