未来へ。

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翌日、朝早く家を出て、一路の部屋に寄る。 待ち構えていた様にソファに座らせられる。 自動的にお茶が出て来て、由良は大笑いする。 「なんで笑うかな?」 「だって…。」 くすくすと笑い続けると、 「まぁ、笑いは胎教に良いそうだし、良いですけどね。二人は、特に莉梨子ちゃんはどうでしたか?」 と、一路も横に座り聞いた。 「驚きました。莉梨子が私の身体を心配して、ここに多く泊まった方が職場には近くて良いって。駄々をこねる事は一切なくて、少し寂しいかな?」 「道理で…。」 「どうかしました?」 「昨夜電話があって、莉梨子ちゃんから。無理させないで、ゆっくり休ませて。らら、すぐ無理するからって。それで…遊びに行ってもいい?って…。」 顔を見合わせて二人で吹き出す。 「しょうがないわね…もう…。」 「莉梨子ちゃんらしいですよ。でも、変わりましたね?良い方向に…。」 「はい…。頼もしいです。最近は…。」 「電車どうでした?」 「朝は空いてます。座れるし、早い時間なら通勤も楽ですね。早く帰る時間の方が混雑で危ないかも。だから、ここで休んでから帰ることにしますね。」 「はい。時間が遅くてもいいなら送ります。協力はしますよ?生まれてからも、負ぶって店に出るつもりです。自慢できるし…。」 「想像が出来ますねぇ…。でも、助かります。よろしくお願いしますね。」 お弁当を渡して出勤する。 会社の前まで送ろうかと言う一路に、喝を入れる。 渋々、店の前まで出てきて見送る。 実感はまだない…。 大変だろうとも思う。 そう考えるのも幸せだと、由良は考えて未来を夢見ていた。
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