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僕の手に入れた二つ目の能力。それは、人の幸運を、「容易に」操る能力だ。
普通なら、受け渡しの過程で運の約三分の一が失われるが、それを十分の一まで抑え、なおかつ他の人に、強制的に自分の運を渡させることができる能力。
少し分かり辛いと思うので、簡単にするよ。
つまりは、受け渡しの時に運を消費しづらくなって、さらに、相手の意思に関係なく運を受け渡しできる。相手の運の増減を操作できる。
ここからが本題だ。僕は増減が操作できると知り、すべての人に平等に、運が配れるのではないかと思った。
これが、幸運師団の始まりでもあるってわけ。
能力の使い道を知った僕は、運を数値化し、世界の様々な職種、年齢、宗教、人種まで分けて、それぞれの人が出てきている動画、写真を見て、幸運の平均値を計算した。さらにここから、分けた人それぞれの人口を調べ、その人たちの幸運を平均値に例えてみた。それをすべて足して、すべての人の幸運量を出す。そうやって、それらと人口を使い、今の幸運を全分割し、一人当たりの幸運量を見てみる。
結果は、一人100unn。あ、僕が作った単位のこと。大体1unnで、「人とぶつからない」効果が一秒続く。ちなみに死亡が確定するのは、ー45unnだ。 つまりは、100unnで一分ちょい人とぶつからない時間ができるくらいの運だ。ほとんどの人が、これ以下の生活を送っている。ということに気が付いた。
僕は思った。これが少ないのは、人間が多すぎるからだってね。誰か一人が幸運を求め日々努力しても、人数の差がたたって全体の幸運量は、ちっとも、いや、まったくと言っても過言ではないくらい増える。つまり、自分の能力で人の幸運を平等にしたとしても、この人口がある限り、人は増えない。
ちなみに、このころ僕は幸運師団結成のために、幸運の師のメンバーを同時並行で集めていた。これがまた結構大変で、でも、日本は海外より運のあるやつが多いから5人は案外すぐに(2,3年)見つかった。でもって、メンバーがそろい結成した瞬間に、僕が衝撃の事実を公表し、幸運師団の秘密のプロジェクトを立ち上げることも言った。半分は脅しだが。
もうここらへんで次の人に代わろっかな。ここから四人も撮影だしね。
___________プッツ
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