第2話 ヒヨシ君の話。

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____ガチャ  リーダーはろくなこと考えないっすね。マジで意味あるんっすかね、これ。  で、え~と、どこから話せばいいんだっけ。  あ、そうだ。まずは自己紹介。  こんにちは。日吉彰です。  こんなんでいいっすかね。じゃあ、どっから話せばいいかわかんないので、とりあえずリーダーと出会った話からっすね。  あの時俺は、宝くじで「かる~~く」当てて、暇になったので駅の近くで散財しようとしてたっす。道中で、天気予報通り雨がポツッポツッってなて来た瞬間、肩を引っ張られ、振り向くとリーダーがいたんっす。 「君、運いいでしょ?」  挑発するような口調だったから、一瞬殴りかかってやろうかと思ってたっす。でも、たぶんこんなことを言ってくる人は、そうそう居ないと気づき 、仲間的なものを感じたのか、話を聞くことにしたんっす。  ある程度話すとリーダーは、 「ぜひ幸運師団に入ってくれ。連絡待ってるよ。」  とか言って、メモ渡して、足早に人ごみに飲み込まれて行ったっす。  迷ったっすね。どうするか。  頭の中には、いろいろな不安要素があったんで、ある程度挙げていくっす。  まず一番に迷ったのが、自分に務まるのかどうか、っていうことっすね。 全国、いや、世界に影響を与えるこのプロジェクトに、果たして、宝くじが毎日ある程度当たるぐらいの運を持つ「輩」が、実際にしてもいいのか。とか。意外と自己嫌悪がたまってて、この時ちょっと後悔したっす。  二つ目。は、有名になったとして、そのあとのことっすね。もちろん、自分の運が少なくなっているのだから、今までみたいに宝くじでうまくはいかない。でも働くにしても、環境がなかなか整わない。 つまりは諦めかけてたっすね。  今更の後悔ですけど、ここでやめといたら、こんな意味不明な動画とる必要なくなってたっすよね。  それに、あのことも。ここでやめといたら、俺は何もしなくてよかったんっすよ。未来が見れたなら、絶対やめてたのに。  こういう機会は、そうそうないと思うっす。なんで、あのことについても詳しく話したいっす。
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