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「ただいまー、○○?」
玄関先で涼介の声がしてソファーに寝っ転がっていた私は慌てて目をつぶり寝たふり。
「○○…。寝てんのか風邪引くぞー?」
ポンポンと肩を叩かれても両目を瞑ったままの私。困った顔をした涼介が浮かんできて頬が緩みそうになるのを我慢する。
「もー、ばかだなー風邪引くっつーのに」
バサッ。と膝掛けを掛けられて涼介はどうやらお風呂に言ったみたいで遠のく足音をきいて 起き上がる。困った顔に緩みっぱなしの頬ふふっ。って笑って背もたれに体を預けると。
「寝たふりかっ!笑」『わっっ!涼介!』
後ろからホールドされて至近距離に涼介の顔が浮かび上がる。
『ばれちゃった~』「最初からわかってたわ、ばーか、待ってて速攻で出てくるからねんなよ?笑」
と、頭を乱暴に撫でられ、着ていたコートを頭に掛けられ涼介は小走りでお風呂場に向かっていった。
『どうしよ~』
このままおとなしく待ってるのは勿体ないなぁーなんて幼心が顔をちらつかせイタズラしたくなる。
「あがったよー、あれ」
何かしようってぐるぐると悩ませたわりにシンプルにベットに寝たふり。隠れてみるのもありかと思ったけどそれはまた今度。ベットにダ イブしたまま寝ちゃった設定で。
「ほんとにねてんのかぁ?」
背中をツンツン突っつかれて、構って攻撃が止まらない涼介。
「じゃー俺も寝よ」
そう言って私と同じ体制でベットにダイブして横になった涼介はしばらくするとスースー寝息をたてて眠ってしまう。
『え?起きてるよ?りょーすけぇー』
私のほうを向いて幸せそうに寝息をたてる寝顔が可愛い。
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