旅立ちの理由

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『パティシエ』になって以降、戦闘は格段に楽になりました。 今まで避けていたモンスターにも戦いを挑み、瞬殺で戦いを終わらせます。 ただ、それと同時にパーティ間での会話も減っていったのです。 戦闘の終わり、モンスターが泡となる瞬間も以前の面影はありません。 「ラスク!なんださっきの戦闘は?邪魔なんだからうろちょろするな!」 「だってすぽんじが 『なにもできないならあいてむひろうくらいしろ』って」 「口答えすんな!状況を見ろ!」 軽口を叩き合っていたかつての光景が嘘のようにギスギスしている状況。 仲裁に入っていたカスタード殿も今では何も言いません。 「……や」 「あ!?なんだ聞こえねぇよ」 先に進もうとしたスポンジ殿が振り返りラスク殿を睨みました。 威圧的なスポンジ殿を鋭い目付きで見上げるラスク殿はガタガタ震えております。 「もういや!つまんない!」 「つまんないのはお前が実力不足だからだろ!パーティに貢献できてねぇお前が悪いんじゃねぇか。人のせいにすんじゃねぇよ」 ヒートアップする2人に近づこうとしたペパー殿を、スポンジ殿が突き飛ばしました。 自分が間に入ろうと足を動かした瞬間、ラスク殿が被っていたヘルメットを地面に叩きつけて叫びました。 「なに、こうけんって!なに、パーティのためって!ばかみたい!おかしいよみんな、ただがg」
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