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──放課後に私の下駄箱、覗いてみて。
給食後、廊下でアオイとすれ違ったときに耳打ちされた。今日はバレンタインデー。女子が男子にチョコを渡す日。人知れず幼馴染のアオイに好意を持っていた俺は、下駄箱までの道のりに心を弾ませた。
周りに生徒の姿がないことを何度も確認し、そっとアオイの下駄箱を開ける。いくら彼女からの指示だとしても、女子の下駄箱を開けることに戸惑いは隠せない。覗き込んだ下駄箱の中には、アオイの上履きと、一枚の手紙。そこには一行だけが手書きされていた。
『校舎裏の駄菓子屋に来て』
想像していた甘い2月14日の展開とは明らかに違う。ただ、今の俺には手紙の指示に従う以外の選択肢が思い浮かばなかった。
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