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心が広い警備兵さん
「そういえばタンペルトさん僕の保証人の件なんですけどあれってどうなりましたか?」
昨日はそのために来たのにすっかり忘れてしまった。本人の姿を見て気絶してしまった奴なんて同じ家に暮らしたいとは思わないだろう。
警備兵さんや政府の人に励まされて来たがもう大臣クラスなんていないのではないか?そうなったら無理矢理にでも警備兵さんの所に転がり込もう。それがいい。
「実はなタンペルトさんが保証人になってくれる事になったんだ。でも、段階を踏まなくちゃいけないから数日は元の場所に戻る事になるがな。」
保証人になってくれるよな。急いででていくんで大丈夫……さっき警備兵さん保証人になってくれるって言いました?
本人目の前にして情けなく倒れるような男を見たでしょう。タンペルトさんってホントは物好き?
『小谷田さんと会う前に資料であらかじめお顔や性格などを見させて貰ってその時にもう保証人に関しては了承しておりました。後は会うだけでしたがミーシャの姿に驚かれる事を想定していませんでした。』
それはこちらのミスです。と言い軽く頭を下げている。こちらの世界ではその姿でも驚かれたりはするが気絶されないほどだと警備兵さんから耳打ちを受けたので本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
「と言う訳でタンペルトさんから了承は貰ったがお前は流石に何も知らないだろう?いつもなら食事会とかに誘って貰って親交を深めるが今回はタンペルトさんたっての希望で半カールの間ここで過ごしてタンペルトさんを信用してもらうという趣旨でこの家に泊まってもらう。」
お前だけ特別だぞーというような顔でこちらを見つめられてもいつもならのいつもが僕には訪れたことがないためわからない。じゃあ今回は大掛かりなんですね新しいお家にしばらく暮らせるなんて。これが大臣クラスのやり方……身にしみて感じる。
『えっとそれがそのー新しい家ではなく私の実際住んでいる家で行われましてー住んでいる家はここしかないのです。本当にすいません!勘違いさせるようなことを言ってしまい。』
ショボンとして床を見つめてしまったタンペルトさんに警備兵さんはフォローを入れていたが僕はそれどころではない。だって夫婦のように暮らすという事ではないか。
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