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「ジャングルジムで楓ちゃんを止めた時、なんで僕が止めたか、わかる?」
「そりゃ普通止めるでしょ。危ないもん」
「いや、そうなんだけど。本当はね、心配だったんだ。下にいた君が」
「え?」
「僕の気持ちは、あの時から止まっているんだ。あの時からずっと」
何なのこれは……この流れはまるで、告白シーンみたいじゃない!
「なんて言うか、君は誕生日にクリスマスが重なって、損している気分になってるのかもしれない。でもクリスマスなんて関係なくて、君の誕生日は君の誕生日なんだ。そうだろう? 」
「うん」
「それでも、君にとってクリスマスをもっと特別な日にしたいんだ。そうすれば、毎年この日を喜べるようになるかなって。例えば、交際記念日とか、結婚記念日とか、婚約記念日とかなら」
「それって……海斗? 」
海斗はいつの間に持っていたのか、テーブルから席を立ち、私に膝まづいてカーネーションの花束を渡してくれた。中にはネックレスまで入ってる。
「今更なんだけど、今日まで待ってたんだ。真理子、僕とお付き合いしてくれませんか?」
まさか、ここで、このタイミングで告白されるなんて思いもしなかったけど……けれども……。
「はい、喜んで」
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