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そんないつも通りのやり取りをしていると、スマホアプリの着信音が鳴る。着信音はクリスマスより嫌い。どうせ録な連絡じゃないからね。
「着信鳴るだけでそんなげっそりしちゃってさぁ……メリコ~休日足りてないんじゃないのぉ?」
「アンタと同じ日数でしょうが」
「そりゃそうか! じゃあ寝不足だ~」
「寝不足は……そうかも」
「寝不足にはお酒だ~! 飲みに行くぞ~! 」
「帰って寝るわ! 」
「ぶぇ~」
着信のあったアプリのメッセージ項目に赤い丸が着いている。開いてみると、噂のメガネ君からのメッセージだ。
24日。6時、いつもの所集合。お楽しみに。
――――不器用なんだから。
「メリコ~何ニヤニヤしてんのさ~」
「ニヤニヤなんてしてないでしょ!」
「嘘つきめ~気持ちがニヤニヤしてんのよ~」
「何それ、超能力者じゃあるまいし」
「なんでもお見通しなのよ~」
本当にお見通しなのかもしれない。
だって、本当はちょっとだけワクワクしてたから。
――――――――ちくしょうめ。
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