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恵美先輩が、俺の顔を、上目遣いで覗き込みながら聞いてきた。俺は、炭酸飲料を全て飲み干してから
「はい。いいですねぇ…。成宮先輩。『恋ばな』しましよう。
成宮先輩と『恋ばな』なんて…。ドキドキしてしまいます…。」
俺は、恵美先輩の好きな人が聞けたらと『期待』しながらも、裏腹に『不安』も感じていた。
「大河はさぁ…。『好きな人』居るの?」
恵美先輩ペースで『恋ばな』が唐突に、俺への『疑問符』からスタートした。
俺は、正直に、包み隠さず『恵美先輩』です!と、声を『大』にして言いたかった。しかし…、恵美先輩と、生徒会室と言う密室に近い空間での、2人だけの『恋ばな』なのに…。
俺には、あと一押しの、勇気がなかった…。
俺が発した、恵美先輩への返事は
「あ、あ…。はい。居ますよ。ずっと『片想い』中なんですがね…。」
誰とは、特定せず『片想い』中だけを強調して、恵美先輩の可愛らしい可憐な顔を見詰めながら、返事をした。
「おやおや…。大河。お主、なんだか、幸せそうな顔になったのぉ…! お主の『片想い』中の子は、どんな感じの女の子ぞ?
もしかして…、クラスメートかな?」
恵美先輩は興味津々に俺に畳み掛けてきた。
俺は、恵美先輩の顔を見詰めていたが、悟られぬように、何気に視線を外し、照れ臭さも加わり、伏せ目勝ちに
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