俺の彼女は危なっかしい。

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俺の彼女は危なっかしい。

俺の彼女は危なっかしい。 横断歩道を渡れば車に轢かれそうになる。 駅のホームを歩けば人とぶつかり落ちそうになる。 デートに行ってもイカついヤンキーに目をつけられおどおどしている。 普通に道を歩いていても植木鉢が落ちてくる始末だ。 あ、これは俺自身の話だ。 一緒にいるとハラハラしすぎて命がいくつあっても足りない。 もちろんこれは比喩であって、もし実際に車に轢かれれば命は1つしかないから死ぬのだろう。 俺には不思議な能力がある。 周りの人の身に起こる危ないことを代わりに受けるという能力だ。 大抵の人はこの能力のことを信じてくれないし、彼女が知ったら絶対に僕を止めるだろう。 だから彼女には内緒である。 今までは他人の身に起こることは自分には関係ないと思っていた。 だから誰の危険も引き受けたことはなかった。 だが、ここ数年、彼女の身に起こることだけは全て引き受けている。 彼女が自分より痛い目にあう姿は死んでも見たくない。 彼女の死が避けれるのなら俺はどれだけ痛い目にあっても構わない。 それはもちろん、彼女のことが大好きだからだ。
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