魔性の女

1/3
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ

魔性の女

「俺みたいな奴がこんなこと言ったら怒られるかもしれないけど。 その、、、。 俺じゃダメかな? ずっと君の側にいるのは、、、」 「そ、そんなことないよ、、、。 私、、、。 私もあなたの側にいたいから、、、。」 「、、、雪」 「、、、池田くん」 、、、、。 「くくくく。 池田くん、ゲット!!」 パソコンの前に座る女が笑いながら叫ぶ。 どうやら、叫んだ女は恋愛ゲームをしているようだ。 「雪こと私、磯貝花子、二十六歳。 彼氏いない歴=年齢でありますが、二次元には敵はなし! ふふふ、このゲームを全クリし、全ての男共をゲットするのも時間の問題ね」 ニヤニヤとしながら、花子はキーボードを自分の手足のように操作する。 「さて、池田くんの攻略法をアップしますか。 えーと、ハナちゃんサイトっと。 『プリンスは私の虜』の、池田くん編。 彼の性格を打ち込んで、それから、、、」 至福の時間を堪能する花子。 彼女は様々な恋愛ゲームのマスターであり、その知識を自ら立ち上げたサイトに攻略法を載せていた。 その界隈において、彼女はこう呼ばれている。 「魔性のハナちゃん」。     
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!