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魔性の女
「俺みたいな奴がこんなこと言ったら怒られるかもしれないけど。
その、、、。
俺じゃダメかな?
ずっと君の側にいるのは、、、」
「そ、そんなことないよ、、、。
私、、、。
私もあなたの側にいたいから、、、。」
「、、、雪」
「、、、池田くん」
、、、、。
「くくくく。
池田くん、ゲット!!」
パソコンの前に座る女が笑いながら叫ぶ。
どうやら、叫んだ女は恋愛ゲームをしているようだ。
「雪こと私、磯貝花子、二十六歳。
彼氏いない歴=年齢でありますが、二次元には敵はなし!
ふふふ、このゲームを全クリし、全ての男共をゲットするのも時間の問題ね」
ニヤニヤとしながら、花子はキーボードを自分の手足のように操作する。
「さて、池田くんの攻略法をアップしますか。
えーと、ハナちゃんサイトっと。
『プリンスは私の虜』の、池田くん編。
彼の性格を打ち込んで、それから、、、」
至福の時間を堪能する花子。
彼女は様々な恋愛ゲームのマスターであり、その知識を自ら立ち上げたサイトに攻略法を載せていた。
その界隈において、彼女はこう呼ばれている。
「魔性のハナちゃん」。
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