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今にも殴りかかりそうな記者に対していつも必要とされる情報だけを伝えた。
いつもこれだけで事足りた。
実際に事実だった。
「それで通じると思うのか?」
これ以上は意味がない。
記者に背を向けて家に向かって帰った。
愛憎劇が求められてもそんなものはなかった。
彼女がただ居ついて居ただけなのだから。
「じゃぁ質問を変える、彼女が死んだことには何か思うことは?」
「帰ったら死んでました、それだけです」
何度も答えた質問だった。
警察署の前で何度も繰り返された質問。
それとしか答えられない質問。
「すましやがって・・・」
彼女が死んで困ることは部屋に残されたレッツゴーイーブイが邪魔であることくらいだった。
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