6人が本棚に入れています
本棚に追加
/144ページ
発動。愛の複写能力。
幾度も俺たちはハンマーに押しつぶされそうになった。その度に俺は急ブレーキを踏むだけだった。高性能な今の車なら他の方法もあるだろうがポンコツに近いポルシェでは精一杯が、この手段だった。
俺の腕をもってしても、この程度だ。他のやつなら、もうハンマー2台に押しつぶされてペシャンコだろう。
そう考えている時、巫女服を着た恋がスクリと立ち上がった。そしてこう言う。
「私が上から狙撃してるやつらを黙らせるよ…☆」
俺は恋の頭がどうにかなってしまったのかと思った。はるか頭上からの攻撃。それを止める方法なんでありえない。
しかし次の瞬間異変が起きる。
ダダダ!
恋が車の外に飛び出したかと思うと壁を駆け上がり始めたのだ。俺はその光景にあっけにとられる。彼女の身体能力に呆れているのだ。
同時に恋の行動をじっと見つめ続ける愛。まるで瞳に焼き付けるかのごとく見つめている。
恋は建物の最上階まで駆け上がるとショットガンを持った男を殴り殺した。そして何事も無かったかのように俺たちの車に向かって自然落下を始める。
最初のコメントを投稿しよう!