琴葉(キスフレ)

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遡る事、数日前。 「…坂下さん。」 「…なんでしょう九十九先生。」 「…悪いんだけど、図書委員だった子が急に体調崩して帰ったらしいの。 …普段から新しく届いた本は第1図書室に置いてて… 私これから会議だから…。 悪いんだけど代わりにその本を取ってきてくれないかしら。 机の上にダンボールのまま、置いてある筈だから。 鍵はもう開けてるから。」 「…そうなんですね。 …分かりました。 おやすいごようです。」 「ありがとう、助かるわ! じゃあこの鍵渡しておくから 閉めた後、 その本を、私の机に置いといてくれないかしら? 本当ごめんなさいね。」 「いえ、お任せ下さい。」 人に頼られるのは嫌いじゃないです。 「ありがとう、じゃあ宜しくね!」 「はい。」 そして私は九十九先生から鍵を受け取り 第1図書室に向かった。
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