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そしてしばらく経った後、あたしはキャバクラを辞めた。
「じゃあねー!」
あたしは女友達と別れた後、夜の街を歩いていた。
その時
BARの近くでウロウロしているあの人の姿を見かけた。
(確か、島田さんだっけ?)
まあ、もうキャバ嬢じゃないあたしは関係ないけど。
いちお挨拶しとくか。
そしてあたしは島田さんに声を掛けた。
「こーんばんは☆」
「へ!?」
島田さんは予想通りの反応だった。
「麗華です!覚えてますかー?」
「あ!ああ!どうもどうも。」
そう言って島田さんは頭をペコペコ下げた。
(この人いちいち面白いんだけど。)
「こんな所で何されてるんですかあー?」
「え!ああ…。えっと…ここに呑みに行きたいんだけど1人じゃねえ…。」
「奥様は?」
「いやー恥ずかしい話…。妻とここに今度来る予定なんだけど
僕あまりこうゆう場所に慣れてなくて…。
先に1人で来て予習しておこうかと。」
(…ふーん。奥さん愛されてるんだ…。)
ちょっと羨ましいとか思ってしまった。
「じゃああたし付き合いましょうか?」
…冗談で言ったつもりだった。
「え!?」
「ほら、あたしがいれば奥様の代わりの練習になるでしょ?」
「…そっか。」
あたしは別に暇潰しで言ったつもりだった。
「ありがとう。じゃあ付き合って貰おうかな。」
島田さんはそう言っていきなり目が変わった。
この人も所詮は男。
どんなに草食な見た目をしていても男なんだ。
「…はい!行きましょう!」
そしてあたし達はBARに入った。
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