「僕のストーカー」

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ストーカーがストーカーになったのは、確かその時からだと思う。 僕が心配のあまり、影からずっと見守り、助け続けてくれたのだ。 「死ぬな! 優!!」 (あ……?) ふと思い出したシーン。 川に落ちゆく中、名を呼ばれた気がして振り返ると、橋の上から、血相を変えて叫ぶ姿を見たような……? (うる覚え) 記憶違いかもしれない。 (……なんか頭痛くなって、きた) 『優? 遊ボウ』 「うん」 遊びたいけど、頭痛が酷い。ズキンズキンする。 『体調悪イ? ユックリシテ』 スリリッと本物の猫のようにすり寄ってきて、ゴロゴロした後、ベッドから降りようとして、ふと僕を振り返る。 「……ん、なに? 美桜」 『ウウン、オ大事二……』
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