120人が本棚に入れています
本棚に追加
/675ページ
「生きたい人を残すには、死ななければならない人もいる。殺人が罪だというのは、
動物のなかでは人だけだ。それが誤りだったのだろうね」
黒羽は、正しい世界になるように、少しだけ協力しているという。
「僕は死んだ後の事など考えた事もなかった……でも、世界中の人間を成仏させて
しまおうとした者が過去にいると聞いて歓喜したよ……」
黒羽は、殺された前回の菩薩の話しを聞き、歓喜したと共に落胆した。
「菩薩を殺したい。でも、もう死んでいると聞いて、僕も生きていられない程に
落胆したよ……でも、見つけた」
「俺を殺したいの?」
俺が消滅すれば、新悟が助かるというのならば、俺は消滅を選ぶ。
新悟は、巻き添えで死んでいい人間ではなかった。
最初のコメントを投稿しよう!