第十四章 残酷な神とやさしいボク 四

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「雨之目さんから鈴木の自白を教えて貰ったけど、食う事は愛なのだそうだ」  その食う事を軽んじた者に、制裁を与えようとした事が、毒物混入であった。 でも、それは鈴木自身の心も傷ついた。 鈴木から貰った菓子は、鈴木の知らない誰かが食べていたのだ。 鈴木の望んだ相手が食べるのではない。 「鈴木は、玉川さんの事も、愛しているから食べたのですか?」 「そこだよね。鈴木は、依頼を受けて食べた事もあるということだよね」  しかし、鈴木は食う事は愛以外を言わず、依頼されたとは言わないらしい。 しかし、鈴木のノートによると、様々な人を食べようとしていたので、 格闘家という玉川を狙ったとしても不思議はない。 「鈴木は廃棄物の処理を頼んでいた。それは誰なのでしょう」 「それも、複雑でね……」
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