第十四章 残酷な神とやさしいボク 四

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「まず、愛川。老人ホームにはいつも空きがある。入居時に契約金が入るので、 入居回数が多い方がいい」  愛川の老人ホームは、病死が多かった。 その病死を辿ってゆくと、黒い羽募金が浮かび上がってきた。 愛川は、黒い羽募金に寄付をしていて、老人ホームの住人の病死を頼んでいた。 「老人ホームへの入居者を勧誘していたのも、黒い羽募金だった」  ココロは、介護センターで働きながら、愛川の老人ホームを紹介していた。 適度に資金があり、家族との繋がりが希薄な人を選んでいたので、 愛川の老人ホームは疑われる事も無かった。 むしろ、対応はいいと評判であったらしい。
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