第一章 人知れず咲く花

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 死保(死保留中探索調査委員会)とは、死んでいる者、もしくは、 死に近しい状態の者で、自分が死んだ(もしくは、その状態に陥った) 原因を知らない者が行く場所となっていた。 死保にはチームがあり、それぞれに仕事がやってくる。  人は、何故死に至ったのか知らないと、次のステップに行けないらしい。 そこで、死保が調査していた。  死保と幽霊には違いがあり、幽霊は死を納得していない者で、 記憶には何故死んだのかが刻まれているらしい。 そこで、死を納得、もしくは昇華(条件をクリア)すれば次のステップに行ける。 しかし、死保の者は、死んでいるのかも、瀕死なのかも分からず、どこに行ったら いいのか分からない状態となっていた。 そこで、自分がどうなっているのか、知らなくてはいけないのだが、 自分が思い出さなければ、調査が出来ない。  俺達は、自分の記憶が戻るまで、死保で働き続ける。
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