最後のホームルーム

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「実は俺は教員免許を持ってないんだ」 俺はついに告白した。 これこそ本当の爆弾発言である。 「本当か!それは」 驚いた校長先生が悲鳴をあげる。 すると、今まで驚いた顔のまま黙っていた男が言った。 「あの……この高校、もう3年前に廃校になってるんですが……」 そんな……生徒もみんな信じられないという顔をしている。じゃあ俺たちは……。 「みんな幽霊ですよね」 男は静かにそしてはっきりと断言した。 「俺が幽霊……?」 俺は混乱していた。 「生徒たちもみんな幽霊だというのか」 そんな馬鹿なことがあるのか…… 「この高校はなぜ廃校になったんですか?」 「やっぱり覚えてないんですね」 男は諦めたように語り始めた。 「3年前の卒業式の日、この学校で爆弾テロ事件が発生したんです。爆弾が爆発して、3年B組の生徒全員と担任教師、そこに居合わせた校長の32名が死亡しました。あ、犯人も爆発に巻き込まれ、死亡しましたけどね」 そんなことが……じゃ、俺たちはその…… 「それがきっかけで青海高校は廃校になったんです」 これこそ最大の爆弾発言じゃないか。 「それにしても君は落ち着いてるな。なんで驚かないんだ? 俺たちが幽霊だというのに」 男は笑っていった。 「私も幽霊だからですよ。犯人も死んだって言ったでしよ!」 「なんだと!貴様が爆弾テロの犯人なのか!」 「まあまあ、落ち着いて。今さら恨みごと言っても何にもなりませんよ」 俺は怒りを抑えられなかったが、こいつの言うことも一理ある。今さらこいつを殴ったって何にもなりゃしない。俺たちがもう死んでるとしたら。 「貴様、爆弾の作り方なんて、どこで覚えたんだ?」 「子供の頃、通ってた塾の先生が趣味で爆弾作りやってましてね。たまたまその先生から教えてもらいました。まあ、爆弾教室ですね」 爆弾教室とは言い得て妙だ。
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