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「で、ゆきちゃん、いまからなにをしようか!? ゆきがっせん? それともゆーちゃんとおはなし? ゆきちゃんがきめていいよ!」
――少なくとも、雪合戦はできないと思う。
だって、動くことができない僕に雪玉は作れない。
仮に作れたとしても、それを投げるだけの腕もないし、足もない。
そもそも動けないから、雪合戦は絶対にできない。
「……そっかぁ。ゆきちゃん、うごけないからゆきがっせんできないんだぁ」
できないとわかって落ち込んだゆーちゃんは…………あれ?
さっきから何か違和感があると思っていたけど、もしかして。
――ゆーちゃんは、僕の言葉がわかる……の?
「うん、わかるよ! だってゆきちゃんはゆーちゃんの“ともだち”だもん! ともだちのことはわかるよ!」
口から言葉として出ない僕の言葉に、ゆーちゃんは返事した。
やっぱり……ゆーちゃんは僕の言葉がわかっているみたいだ。
口に出さなくても、言葉として出さなくても。
ゆーちゃんは、僕が言っていることがわかっているんだ。
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