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僕は森で暮らす、森の民…
外部の種族である人間達に
隠れてひっそりと森で暮らしていた
そんなある日いつものように
森を散策してると森の入り口
近辺の広場に小さな人間の女の子がいた…
草の上を走り回ったり
岩の上に乗ってとびおりたり
芝生に寝転んだりしてみたり…
一人遊びをしている。
なんだか、とても…寂しそうだな…
僕は辺りを見回してから、その女の子に駆け寄った
ここにいてはいけないことを伝えるために。
少女
「おにいちゃん…だれ?」
僕
「僕はヴァルト…ここで何してるの?
この森は僕らエルフ族の神聖な森なんだ…
人間が遊んでいい場所じゃない。」
少女は眉尻を下げて
大きな目を潤ませる…
少女
「なんで…なんで、そんなこというの?
あたち、いえにいるのいやなの…」
僕
「お父さんとお母さんが
家で待ってるんだろ、早く帰ったらどうなんだい?」
少女はうつむいた…
少女
「あたちのぱぱとままはびょうきで
いなくなっちゃったの…
だから、あたち…ひとりぼっちなのよ
いえでとじこもってたら、あたちまできえちゃいそう…」
わるいこと、言っちゃったかな…
僕
「う~ん、わかったよ…君の名前は?」
少女は暗い顔をしながら僕を見上げてきた。
少女エニリカ
「あたちはえにりか…」
僕は頷いた
僕
「よし、エニリカ…
じゃあ…僕が遊び相手になってあげる。
だから、暗い顔はしないでくれるかい?」
エニリカの表情がぱあっと明るくなった!
少女エニリカ
「ほんと!?ばるとおにいちゃん!」
ヴァルトなんだけど…まあいいか。
僕
「ここだと目立つから
森の暗がりへ行こう…
僕と不思議な遊びをしよう?」
少女は大きく頷いた…森の暗がりに
行けば他のエルフ達に見つかる心配はない
僕は岩の上に立つ少女の頭を優しく撫でた。
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