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3つすべて待つことなく渡れた。間に合うぞと安堵した瞬間だった。
「ぎゅあ」
目の前に、いきなり老婆が現れた。避けようとしたが避けきれず、かすったらしかった。私は倒れることなく体制を保てたが、老婆の声とドシンという音からすると、私がかすったせいで倒れたらしかった。
思わずあたりを見渡す。誰もいないようだ。
老婆を助けると2分の遅れを取り戻せないので、仕方なくそのまま駅へ向かった。転んだだけだ。大したことになるまい。
私の選択は正しく、電子時計を確認すると、駅に着いたのは7時丁度だった。やはりあの老婆を助けていては間に合わなかった。無事に遅れを取り戻すことが出来た。私は安堵して、改札に入った。
今日も時間通り。
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