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「……耐えたご褒美に、キスしてあげますよ…」 顎を持ち上げ唇を重ねて、舌先で口内をねぶると、 「……ん…」 まだピアッシングが済んで間もないそこに軽く触れた。 「……いっ!」 声を上げ股を押さえるのを、 「……痛いですか?」 聞くと、「……ん…痛…い…」泣きそうな顔で頷くのに、 「……でも、その顔…すごくそそるんで…」 店員の目も構わずに再び濃厚なキスを交わして、 「……もっと、責めたくなりますから…」 耳へ囁きかけると、 「……やぁ……」 と、色気のある声を上げた。 「……じゃあ帰りましょうか? 帰って、ゆっくりと見せてもらいますので」 と、痛そうにまだそこを押さえたままの彼を立たせたーー。 ーー店を出て、痛みに俺にしなだれかかるようにしか歩けないのを支えつつ、 「……そのピアスは、馴染むまでしばらくかかりますんで。数ヶ月ぐらいは痛みが続くかもしれないですが、我慢できますね?」 含むようにも言うと、 「……うん……」とだけ、頷いた。 「……ちょっとこっちへ、」 人気(ひとけ)のあまりない建物の裏手に手を引いて、 「……そんな顔でずっといられたら、もっとキスがしたくてしょうがなくなる……」 唇を啄んで、舌を巻き付けると深く絡め合った。 「…んぅ…下が、痛い…」 ピアスを刺した先が兆してきているのか、腰が後ろに引けるのを、 「……少しは我慢しないと、これからキスもできませんよ」 と、逃げられないように尻をぐっと抱えた……。
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